信州飯山市にある、『幻の蕎麦』と言われる富倉そば
そもそも、なぜ幻の蕎麦なのか?
富倉そばは蕎麦粉100%の十割蕎麦だ。
普通はつなぎとして小麦粉を混ぜて二八蕎麦などと言われるが、富倉そばに小麦粉は使わない。
では、つなぎは・・・?
『オヤマボクチ』と言われる山ゴボウを使う。
そしてこの『オヤマボクチ』は1kgからたった数gしか取れない。
そんな貴重なオヤマボクチを使う事で、蕎麦の風味を損なわず、且つツルツルとした食感が味わえる。
そんな幻の蕎麦を楽しませてくれるのが
【はしば食堂】だ
一見、ただの古民家・・・
そう、ここは田舎のおばあちゃんの家を思わせるお蕎麦屋さん
お店は88歳になるばぁちゃんが一人で切り盛りしている。
メニューはシンプルで
蕎麦・大盛り蕎麦・笹すし・ビール・酒
当然、蕎麦を食べに来たので『大盛り蕎麦』をいただく。
蕎麦を待っている間に、テーブルにはばぁちゃんお手製のおばんざいが並ぶ
豆の煮物に野沢菜漬け、とっても甘いかぼちゃペースト等
どれも懐かしい味だ。
そしてお待ちかね
幻の蕎麦 富倉そば
大きなざるに所狭しと蕎麦が並ぶ
食べやすいように1回分づつ丁寧に盛り付けてある。
よく冷えたそばはツルツルと喉越しよくどんどん胃袋に吸い込まれていく。
更に『笹すし』
元々、笹すしは保存食だから味はそんなに期待していなかったけど、米ともち米、上に乗っている味噌がいい味を出している。
ばぁちゃんは毎日蕎麦を打っているが、一人でやっているので1日20人前が限界らしい
普通の蕎麦打ちとはちがい、畳2畳(2m30cm)ほどに伸ばして作る蕎麦
そりゃ何人前も一気には作れない。
蕎麦の味や、綺麗な環境、丁寧な対応
そんな食事を期待する人にはお勧めしない。
ここはあくまでも【田舎のおばあちゃん家】
ばぁちゃんの人情と美味しい蕎麦、美味しい空気。
懐かしさを求める人に是非お勧めしたい。